こどもれべる

ちょいダメ旦那と育児と理系と姑と・・・

苦労を知らない事に恐怖を感じるこの頃

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この歳になってくると、親世代の苦労話しも色々聞くことになる。

 
もちろん、親より上の方々の苦労もね。
戦争の話しとか、もはや苦労ってレベルじゃないんだけど。
 
私の父も母も、小さい頃から苦労してる。
正直、幸せな家庭とは少し違ってたと思う。
親の死にも直面してる。
 
父と母が結婚した時はなかなか貧乏だったらしい。
職人として1人で仕事を始めたから。
借金して、工場を作って、機械を入れて、道具を買って、トラックも買って、家を建てて、休みなしで働いて。
工場で泊まり込みでも働いて。
 
体を使う仕事だから、怪我も事故も色々してきた。
お父さん、今60代だけど、あんまり歩けないんだよな。
私達の為に頑張ってきてくれたから。
かなりガタがきてるみたい。
まだ現役で働いてるんだけど。
 
私なんて、大した仕事もした事がない。
適当に、ダラダラ生きてるだけだもんね。
 
やりたくないことは避けて、楽な道だけを吊り橋を叩きながら歩いてきた。
 
母親も、親戚の借金やら、子供の思春期やら、姑の嫁いびりもあり、ツライことをいくつも経験してる。
 
でも、それは子供の頃はなんにも知らなかった。
私の家庭はただただ幸せだった。
幸せってほどじゃないか、普通だった。
平凡。普通。不自由はなかった。
 
大人になってから、聞いた。
この人達は自分がツライ思いをしてても子供にはなんにも悟らせなかった。
 
お父さんはあんまり遊びに連れてってあげなかったって言うけど、全然そんなこと思ったことなかった。
たまに連れてってくれるレジャーで充分だった。
楽しかった思い出しかない。
 
愚痴ることもなく、負の面を見せずに、私は子供にできるかな。
親に与えられてたものと同じぐらいのことを子供に与えられるのかな。残せるのかな。
 
苦労したことのない私に、
苦労耐性が全然ない私に、
大事な人の死を受け止められるかな。
ちゃんと葬儀をできるのかな。
 
私はまだ、家族も友達も失ってない。
祖父母は死んでるけど、あまり縁がなかったからダメージは少なかった。
 
今から私に借金が降りかかったら、生きていけるのかな。
 
人に甘えてばかりいる自分が情けなくなる。
 
幸と不幸は隣り合わせな気がして、たまにすごく怖くなる。
 
この先の苦労に対抗できるように、今のうちに苦労しとかなきゃいけないんじゃないかな。。。
 
と、そんな話しを母親にすると、母はこう言った。
 
「あなたは苦労なんてしなくてもいいよ。無理して苦労しなくてもいいでしょ(笑)」
 
親心が泣けた